ビジネスのニーズに応える、社会人対象の大学オンライン課程

今年に入って、教育サイトQure掲載記事では、ビジネスにおいてキャリアアップを目指す社会人を対象とする、アメリカのオンライン大学院プログラムの記事の掲載が少なくない。学部、大学院共にオンラインでの履修そのものは一般的であるが、最近のプログラムは、より具体的にビジネスキャリアに直結することを目的としている点が、特徴である。社会人のキャリアアップサポートを目指すアメリカのオンライン大学院について、Qure記事からまとめていく。

特集

MBA

オンライン教育のこれからのターゲットは社会人

2017.5.11【アメリカ】高等教育機関での遠隔教育登録者数を見ると、登録者数は増加を続けており、今後もその傾向が続くという。テクノロジーが業界や企業を変え、その進歩の速さに追いつくことが、企業にも企業で働く人々に求められている。そのため、就職して社会人となっても、学び続けることが必要なのである。
成人学習者にとって、キャリアアップを目的として、自分のペースで必要なスキルを学ぶことができる遠隔教育は、受講しやすい。また、増加が見込めるこのターゲットのために、教育機関も提供するプログラムを専門化・多様化していくことが予想される。


社会人はキャリアアップのためにオンライン講座を受講する

オンライン大学について、2017.4.27【アメリカ】オンラインMBA講座ベスト50では、この15年の間に、最高レベルのMBAプログラムがデジタル教育となり、世界中の様々な経歴を持つ学生がオンラインで学ぶことが分かる。アメリカ国内の学生限定のオンラインコースもあるが、国外からも登録可能なコースも少なくない。
ベスト50を発表するオンライン・ パブリケーション“College Choice”は、ランキングにあたって、MBA取得がキャリアでの成功につながるかどうかという観点も考慮し、そのためにPayScale.com(資格、学歴、仕事、給与などについて調査)の情報も利用している。社会人の目標は明確であり、それに応えることがオンライン大学院には求められている。


キャリアアップの方向性は、Qure記事においては3つに分類できる。

PennStateAC

管理職を目指す

2017.6.28【アメリカ】キャリアアップのための企業会計オンラインコースは、まさにそのためのコースである。対象は大学で会計学を専攻していないが、職場でのキャリア形成には企業会計を知る必要性を感じている社会人である。財務会計、税務、監査、管理会計を集中的に学び、ポジションが変わっていくときに業務上どのような意思決定をしていくかを、理解していくという。

管理職としてキャリアアップを目指す
ノースカロライナ大学ビジネススクールとFORTUNE誌がパートナーシップを組んだ2017.8.17【アメリカ】産学協同でオンラインビジネスプログラム開始では、忙しい管理職にこそオンライン教育が適しているとして、リーダーシップ、組織改革、企業戦略及び事業戦略などを提供する。ハーバード大学のビジネススクールも、2017.7.19【アメリカ】ハーバード大オンライン講座HBXから管理職向け新プログラムが紹介するように、オンライン講座“Becoming a Better Manager”を開始する。管理職としての能力アップを考えるコースであり、特色ある講師を揃え、ケーススタディも充実、受講者が日常業務に活用できるストラテジーや手法を学んでいく。フランスのHEC Paris(経営大学院)も、 “Master’s in Innovation and Entrepreneurship (OMIE)”を、オンラインコースで開講するというニュースを、2017.4.27【フランス】ビジネススクールの学位取得も可能なオンライン講座は紹介している。このコースも、ビジネスの発展や製品のイノベーションを推進する、新しいベンチャービジネスを始めるなど、ビジネスをリードしていく人々を対象とする。

SBC

専門性が重視される分野でキャリアを築く
2017.7.27【シリーズ】アメリカ キャリアに直結する修士課程では、戦略的なブランドコミュニケーション、ヘルスサービスアドミニストレーション、臨床精神薬理学といった、すでに専門分野の知識を必要とする修士課程のオンラインプログラムについて掲載している。いずれも専門的知識を持ち、業界の変化に対応できる人材育成を目指している。また、ビジネスニーズの高い、新しい分野や領域を学ぶ修士課程の設置ニュースも続いている。これまでは、より大きな分野の中で扱われてきたことが、独立したとも言えるだろう。アジャイルプロジェクトマネジメントの修士課程、インストラクショナルデザイン及びラーニングアナリティクス修士課程設置を伝える、2017.7.4【アメリカ】オンライン修士課程で新しいニーズに対応するは、まさにその一例である。ITの専門知識を持ちリーダーとしての能力も求められるソフトウェア企業のプロダクトマネージャーを考える2017.6.1【アメリカ】製品管理の修士プログラムは、大学のコンピューターサイエンススクールとビジネススクールが共同で開発、新しいニーズに応えようとしている。

いずれのプログラムも、社会人にとっての学びやすさをオンラインで実現しながらも、受講者と講師、受講者間のリアルタイムでの双方向性を考え、ビジネスの現場で使える知識や技術ということに重点をおいている。


IT関連など人材不足・ミスマッチが起こる分野は、産学連携で

大学教育が、IT分野の進歩に追いついていないため、IT関連業界では人材不足が起こっているという2017.6.13【アメリカ】クラウドコンピューティング専攻設置の遅れが示す、発展が続く重要な分野でありながら、国際的に人材不足があるイノベーションの速いクラウドコンピューティングがその例である。アメリカの大学でも専攻設置が遅れていて、その理由は、コストが高い、イノベーション速度が速すぎて教えられない、学内に専門知識が不足しているなどの理由である。このような分野については、大学側は産業界の協力の必要性を認識している。